働き方改革について考えてみる
「働き方改革」
昨年くらいからやけに耳にするようになった言葉。
ブラック企業やブラックバイトなどが社会問題として取り上げられるようになったからか、長時間労働やパワハラからうつになったり過労死したりという話も以前より耳にする機会が増えた。
地方都市の中小企業で限りなくブラックに近いグレーな会社に15年以上勤めていたこともあり、なんでもかんでも「ブラックブラック言うんじゃねー」という気持ちも若干ありつつ、働き方改革について書いてみたいと思う。
私が勤めていた「ブラックに近いグレーな会社」は、地方都市の社員数150名程度の同族経営会社。地元では優良企業と思われていて、その業種では県内でもそこそこ名前が通っている会社だった。
でも役員は考え方が古く、社員を大事にしない。なぜブラックではないかというと、法には触れていないから。もし社員が労働基準局に駆け込んでも逃げることができるギリギリのラインを知っている会社だった。人の出入りも激しく、私が働き続けられたのは、仕事が好きで同僚に恵まれたからだと思っている。
先日、今もその会社に勤める友人とランチをした。
話の中で最近若い女性が退職したという話になり聞いてると、女性が結婚による引っ越しで通勤時間が長くなったため、残業ができなくなり、それを役員からいろいろと言われて結局辞めてしまったという話だった。
私が辞めた時とほぼ同じ状況(苦笑)
女性は結婚・出産すると働き続けられない会社。
あれから数年たっているし、世の中では「働き方改革」「女性の活躍」と叫ばれて久しいのにこの状況。
結局「残業」しないと認めてもらえない会社な訳だ。
役員の求める働き方ができないのであれば、仕事で成果をあげても認めてもらえない。社員にとってこんなにモチベーションの上がらない会社はないと思う。
時々メディアで働き方についていろいろと変えていこうとする企業について目にすることがあるが、結局は余力のある大きな企業か、経営者が働き方改革について理解があるかのどちらかだ。読んでいても現実味がない。やる気のある企業だけがどんどん働き方を改革していって、中小企業などとは働く環境に差が開くばかりの気がする。世の中には中小企業に勤める人の方が多いのに。
働き方改革の中で、テレワークの推進も言われているがそれだって経営者次第だと思う。
今の世の中、私のしているような仕事はある程度の環境が整えば家でも出来る。私は関西在住だが、今の取引先は東海地方の会社で、仕事では関東や四国のお店のチラシを作っている。外注という立場ではあるが距離の問題は何もない。
私は退職する時に在宅社員について提案してみたが、上司には一蹴された。家で仕事をすると本当仕事をしているかどうかがわからないからというのが理由だった。
どんだけ社員のことを信用してないんだよ(苦笑)
元職場のことは書き出したらキリがないのでこのへんで。
何が言いたいかというと結局は経営者次第なんだということ。他の会社のことをよく知っているわけではないし、中小企業全部がそうだとは言わないが、会社の大事なことが経営者の気分次第で決められ、それに社員は振り回される環境。どんなに改善案を出したって、経営者が気に入らなければ実行することはできない。
厚生労働省が育休復帰支援プランの中で、産休・育休をとる従業員をフォローするために中小企業に「育児プランナー」を派遣する体制を整えたらしいが、それだって経営者が申し込まなければ意味がない。「社員の働く環境を良くしよう」という考えのある経営者がいなければ、せっかくの制度も活かされない。
大中小限らず、できる企業ばかりがどんどん進んでいくよりも、育休産休がキッチリとれて、子供の年齢に応じて時短が可能な体制を全ての企業で整える方がよっぽど大事だと思うのは私だけだろうか。
とまあ長くなったけど、いろんなニュースを見るたびにモヤモヤしていたことを書いてみた。(家では夫に熱く語っていた)
夫の会社は結構大きな会社だが、圧倒的に男性が多いのでまた事情が違うらしい。
景気によっても違う。
業種によっても違う。
一律に考えることではないのかもしれないけど、少なくとも中小企業では経営者の意識が変わるだけで働きやすくなる部分はたくさんあると思う。
さて本日はプレミアムフライデー初日。
ニュースでは朝からいろいろと言っているが、夫に聞くと「全く関係ない」とのこと。(苦笑)
定着?正直難しいと思う・・・。
それより週1日のノー残業デーと有給の100%消化の方がよっぽど嬉しいはず。
まあ私には有給も残業もプレミアムなんとかも関係ないんだけど(笑)